<寄付のお願い>2015年から10年目の今

NPO法人子どもの未来・にじ色プレイス(にじプレ)では食を通して子どもや若者の居場所を展開しています。
常に子どもたちの声を聴き、必要な事業を展開してきました。

子どもたちがほっとできるように

誰にも評価されることなく自分らしくいられるように

温かな手作りの食事をここに集う人たちと「おいしいね」と食べられるように

私はここにいるのだと感じられる優しい眼差しを感じられるように。

にじ色プレイスの運営費のご協力をお願いいたします。

https://congrant.com/project/129/17173

関心のある方はにじプレの10年の歩みをお読みください。

2015年12月9日。
札幌に「こども食堂」の活動がない時に開設された任意団体「にじ色こども食堂」。現在のNPO法人子どもの未来・にじ色プレイス。

白と黒のロゴマークがあります。黒は暗闇でもにじの光で導かれるように。

10周年という言葉は使いたくありません。
「周年」は祝い事のように感じてしまうからです。
嬉しいこともたくさんありました。たくさんの笑顔に触れてきました。
同時に誰かの悲しみや悔しさを知りました。涙にも触れてきました。
そして、怒りを知りました。この社会の不条理に触れて。

「にじ色こども食堂」開設当初、私たちの「こども食堂」は批判を受けました。「こども食堂」の活動自体、貧困解消目的であり、その場所に出入りすることで「負の烙印を押されてしまうから、子どもや親を紹介できない」と、説明会では一般市民の方に「親を甘やかすのはおかしい」「親がすることをなぜあんたたちがするんだ」「子どもの貧困は自己責任だろ」、面と向かって、時には電話口で言われました。

開催しても、準備した20食の食事が半分以上残る日が続きました。
地域コミュニティーの再構築を頭に入れ、子どもが一人でも来れる食堂として開催することで「もしかしたら誰かのSOSをキャッチできるかもしれない」との想いはありました。

公園に申請をして、子ども達をスタッフに巻き込んで夏祭りをしていました

学校や行政、他団体からは受け入れられない状況下で団体を立ち上げたメンバーと何度も話し合い、「こども食堂」の正しい情報を札幌の人たちに届ける術を見出せずに、ただひたすらに心折れずに仲間たちと開催し続けました。

少しづつ、私たちの活動に目を向けてくれた学校や団体が現れました。生徒や参加者を連れてきたり、学校内に広報をしてくれたり。
徐々に口コミやマスコミで「にじ色こども食堂」の活動が知れ渡り、20食では足りなくなり、30食、40食、50食があっという間になくなるような、人で賑わう場所になりました。

当時は食品の提供も多く、こども食堂で使用しきれない分は子どもたちに持って帰ってもらいました。2017年には、おすそ分け事業を立ち上げ、生活が大変な家庭を限定に食品を直接、自宅まで届けました。「こども食堂」では帰りの送迎をしていました。子どもたちが一人でも晩御飯を食べに来れるようにするためには、誰かが暗い夜道を自宅まで送る必要があったのです。
顔のみえる関係と対話を大切にしてきました。

おすそ分けの食品運搬や子どもたちの送迎のためにAGHトヨタ札幌さんからにじプレカーをいただきました。

夜道を歩きながら、子どもたちの声を聴くほどに「こども食堂」だけでは居場所が足りないと感じました。
2016年には午前中に親も集える「フリースペース」、2017年には中学生以上の子どもたちが夜も集える学習支援の「学習スペース」(現在のナイトスペース)、2020年には放課後の居場所「よってけ場」を開設しました。
2019年、北海道胆振東部地震では、ひとり親世帯2世帯と若者がにじプレで数日過ごしました。電気のない場所でみんなで寄り添いながら。

北海道胆振震災時に子ども達と募金を募りました


2020年、新型コロナウイルスの蔓延により、社会が混乱していた時に長期休校措置で自宅にこもることしかできない子どもたちの居場所「臨時フリースペース」を通常より回数を増やし、一緒にお昼ご飯を食べ、勉強して過ごしました。この時にはサンドイッチの作り方や、他団体と連携し、食育、学び、運動をキーワードにしてYoutube配信をし、画面越しに自宅にいても「一人じゃないよ」と伝えました。

コロナの休校措置時は臨時フリースペースの開催を増やし、子ども達と過ごしました。

10年の月日は長くもありますが、子ども達の成長の速さを目の前で見ていると短くも感じています。

何の問題もなく家庭の中で幸せに暮らす子もいれば、多くの悩みを抱え孤独を感じている子もいます。
育った環境など関係なく、この場所に集まる子どもたち。

その子どもたちの声を聴き続け、展開してきた事業です。
何とか地域で子ども達の育ちを見守っていきたいと思い続けてきた事業です。

事業がない時も子ども達のSOSと要望があれば、夜でもにじプレの場所を開き続けました。

悲しい時は共に悲しみ
嬉しい時は共に喜び
時に励まし、励まされ

そんな10年を子ども達と過ごしてきました。

10年通い続けたある子は言いました。
「ここが一番信用できるんだよね。ほっとできるんだよ」

2024年10月私たちは地域から札幌の夜の繁華街へでました。
自分の住む地域に居場所を見つけられなかった子ども達がいるかもしれない。その子ども達をもう一度、地域へ。

待つばかりではなく、「まだ会えていない子ども達に会いに行こう」。

子どものことしか考えてないかもしれません。子どもの声を信じすぎて苦しい立場になった時もあります。
でもにじプレはそれで良かったのだと思っています。

寄付を通して、にじプレの活動を応援していただきたく思います。
よろしくお願いいたします。

NPO法人子どもの未来・にじ色プレイス 
  代表理事 安田 香織