「2人きりで話したいことがあるんです」
子ども達を送る準備をしていた私にそっとささやいた中学生。
他の子ども達が家路に着き、2人きりになった暗く狭い
車の中で聞いた彼の話。
自分たちにできることの限界を知った出来事でした。
すこしだけ大きくなった彼は今も困った時はメールをくれます。
<にじプレ>は3年前の<こども食堂>開設時から子ども達の帰りの
送迎をしています。
手をつなぎながら歩いて送る時もあれば、おしゃべりをしながら
自転車で送る時もあり、車で送るときもあります。
それは、
帰りの事を気にせず子ども達が1人でも気軽に来れるように
親が安心して食堂に送り出せるように
子ども達との密な関係を築いていくように
そして、
決まったスタッフが担当する子を送ることで
この人なら話せると思ってもらえるように
聞き逃してしまいそうな子ども達の小さな声に
気付くことができるように
との思いがありました。
多人数でいる時の子ども達の表情と二人きりになった時の
子ども達は明らかに違います。
送迎の短い時間、狭い空間の中で子ども達はよく笑い、
学校のこと、家庭のこと、友達のこと、自分の考え方を
バックミラー越しに話してくれました。
<にじプレ>にとって車はとても大切な居場所になっています。
今回、トヨタカローラ札幌労働組合の湯田さんから
「自分たちと同じ地域の団体を支援したい」とお話がありました。
実は当初、冷蔵庫・業務用コピー機などを検討していました。
しかし法人として車両を持つことで想定外の事が起こった時の
保険の問題も含めて特定のスタッフの担う負担を軽くしていくこと、
スタッフの出欠で車を使用する事業の活動が不安定になっている部分の
解決が必要だと考えました。
その旨をお伝えし、トヨタカローラ札幌労働組合さんが尽力してくださり
今回、私たちは移動できる温かな居場所を持つことができました。
(右 トヨタカローラ札幌労働組合中央執行委員長 湯田さま)
「どんな時も見守ってくれている大人達がいるから大丈夫」
子ども達が何があってもそんな風に思えるように彼らの心の中に
温かくて安心できる居場所をつくっていけたらと思っています。
トヨタカローラ札幌労働組合さま
トヨタカローラ札幌株式会社さま
心から感謝しております。ありがとうございました。
安田